机に向かったものの、なかなか集中できません。誰か仕事や勉強で成果を上げるための「集中力」を高める方法を教えて~!!
という「悩み」を解決するのに、ピッタリな一冊をご紹介します♪
本日は『自分を操る 超集中力』(DaiGo著)を取り上げます。
- 「集中力」のメカニズムがわかる
- 前頭葉の「ウィルパワー」が集中力の源
- ウィルパワーを増やす方法がわかる
- ウィルパワーを節約する方法もわかる
- 「習慣化」で集中力をサポートできる
著者の「DaiGo」氏は、幼少期は学習障害と心配されるほど落ち着きがなく、成績も227人中224番目と劣等生だったそうです。
そこから一念発起して、心理学や脳科学を頼りに「集中力」の研究を始め、現在のポジションを確立しました。
いまでは「集中力」を自在に操り、読書量も1日10~20冊を誇るそうです。
TVでは「メンタリスト」として人を操っていましたが、本書では「自分を操る」ことで「集中力」をコントロールしていきます。
まずはこの本の「ひとこと要約」。
「集中力」を習慣化で節約し、
運動や瞑想で鍛える。
それでは本編に行ってみよう!!
40代で約25キロのダイエットに成功!!
Amazonセラーを約10年間。
簿記2級+基本情報技術者。
読書を元に「脳の筋トレ」も奮闘中♪
「集中」できない理由
そもそも人間の脳は長時間「集中できない」ようにできています。
いつ肉食獣に襲われるかもしれない厳しい環境で暮らしていた太古の人間にとって、瞬時に危険を回避するためには、ひとつのことに「集中しない」ことが重要でした。
「集中力がない」のは自然なこと
そのため「集中できない」ことを悲観する必要はありません。
本書では、集中力のメカニズムを知り、トレーニングを積むことで、集中力を鍛えていきます。
机に向かったものの全く集中できず、他の人はどうなのか、ずっと不安だったんですよね。
僕も集中力がないのが悩みで、少しでも生産性を上げたく、本書を手に取りました!!
「集中力」のメカニズム
まずは「集中力」のメカニズムを解き明かします。
「習慣化」のチカラ
疲れているはずなのに、周りから見ると集中力を発揮して、テキパキと作業を終わらせている上司や先輩がいた場合、おそらく「習慣化」や「自動化」がカギを握っています。
集中力を発揮するとき、人は脳の前頭葉を使いますが、習慣化すると同じ作業を小脳が代わりに担ってくれるのです。
『自分を操る 超集中力』-かんき出版-DaiGo
すると、何が起きるのか。
前頭葉の疲れる度合いが劇的に減り、集中力を発揮できる時間が延びていきます。
たとえば車の運転でも、初心者のころは乗るたびに疲弊していた人も、慣れてくると大きな注意を払わなくてもラクに目的地に着いてることってありますよね。これが小脳による「習慣化」のチカラです。
「習慣化」が集中力をサポート
実は生産性の高い人は、前頭葉を酷使して、頑張って集中してるのではなく、過去に「習慣化のサイクル」をたくさん回した経験によって、集中力のパフォーマンスを維持しています。
「ウィルパワー」とは?
習慣化が集中力のサポートをしてくれるのはわかりましたが、では一体、集中力の正体とは何なのか?
「集中力の源」は前頭葉にあり、その力のことを「ウィルパワー」と呼びます。これは思考や感情をコントロールする力になります。
集中力の源は、前頭葉の「ウィルパワー」
ウィルパワーは、ドラクエなどのRPGにおけるMP(マジックパワー・マジックポイント)みたいなもので、集中力(魔法)を使うと減っていきます。
ゲームに例えてもらうと、急に親近感がわいて、分かりやすくなりますね♪
「ウィルパワー」を鍛える!!
ウィルパワーには総量があり、集中力を使うたびに減少していきます。
集中力というと仕事や勉強などの「大きなタスク」を想像しがちですが、日常生活の「些細なこと」でもどんどん減少していきます。
やるかやらないかの「小さな意思決定」で減少、「保留のまま」でも減少、「未来の予定を考える」だけでも減少、「スマホの通知音」でも減少します。
でも大丈夫!!
本書では、そうした脳の特性を踏まえ、次のように「集中力を鍛える方法」を教えてくれます。
- ウィルパワーを増やす
- ウィルパワーを節約する
次章では即効性のある「ウィルパワーの節約」に焦点を当て、集中力の秘密に迫ります!!
「ウィルパワー」を節約する
本章ではまず「ウィルパワーの節約」を「仕組(み)化」を利用して、実現させます。
「意思決定」を減らす
前述したように「やるかやらないか」で迷ったり、「保留のまま」でもウィルパワーは減少するので、「仕組(み)化」で対処していきます。
人は「意思決定」で疲れる
たとえば食後の7時40分ごろ、8時になったら始めようと「先延ばし」をすると、その20分のあいだにジリジリとウィルパワーは減少していきます。
結果、始めるころにはもうやる気が削がれてしまうので、どうせやるのなら「即断即決」という「仕組化」で、ウィルパワーの減少を食い止める必要があります。
「即断即決」を仕組化
やる気を削がないように、僕は何かの作業をするときは、気合を入れたり、時間を決めたりせずに「ヌルっと」始めることが多いです。
ついついSNSを見たりして、「先延ばし」しちゃうんですよね・・・反省!!
「思考」を書き出す
作業をいくつも抱えていると、「即断即決」だけでは対処できないシチュエーションも多くなっていきます。
特に細かい雑事などはあとでまとめて作業したほうが集中力は持続しますが、保留したままだとウィルパワーは減少していきます。
それを回避するために「ToDo(やること)リスト」をメモとして頭の外に書き出し、ウィルパワーを節約します。
付箋やスマホのメモ機能でOKです!!ダイソーなどにある小さなホワイトボードも便利ですよ♪
また試験前に「不安を書き出す」と、テストの正答率が向上するという実験結果もあるので、頭をスッキリさせ、集中力を高めるためにも「書き出す」という行為は習慣化すべきです。
「思考を書き出す」という仕組化
本書では「ToDoリスト」の一種として「アイビー・リー・メソッド」も紹介されています。
「短時間」で休憩する
人の脳は長時間「集中できない」ようにできているため、それを逆手に取って、「短時間に区切って休憩する」という「仕組化」で、ウィルパワーの減少を最小限に留めます。
「短時間で休憩する」という仕組化
本書では、ストップウォッチを使い、25分ごとに5分休憩する「ポモドーロ・テクニック」が紹介されています。
25分のあいだに「1つの作業」にフォーカスを当てて集中し、5分の休憩で脳をリフレッシュさせます。
ポモドーロ・テクニック=25分で5分休憩
長い場合は、15分で区切ってもOKです!!
ここでのポイントは「もうちょっとやりたかったな」と思っても、時間が来たら「強制的に休憩」することです。
これは心理学の「ツァイガルニク効果」を利用したテクニックで、連続ドラマの「次回予告」に相当します。作業を「焦らされた分」、再開したときにスムーズに集中できます。
「ツァイガルニク効果」でスムーズに再開
また集中力は「初めと終わりで特に強くなる」ことが知られており、これを心理学では「初頭努力」と「終末努力」と呼びます。
つまり短時間で区切ると、「初頭努力」と「終末努力」の割合が高まり、集中時間が増えます。
「初頭努力」と「終末努力」で集中力
また5分の休憩時間で「軽い運動」をすると、脳が刺激を受け、ウィルパワーが回復します。これを「アクティブレスト」と呼びます。
「アクティブレスト」でウィルパワー回復
つまり「ポモドーロ・テクニック」を使い、「短時間」で「休憩」をはさむと、
- ツァイガルニク効果
- 「初頭努力」と「終末努力」
- アクティブレスト
など、さまざまなメリットが効率的に得られます。
スクワットやバックランジでリフレッシュしたり、後述する「瞑想」など、集中力を高める休憩法は色々ありますよ!!
最後にウィルパワーを節約する「3つの仕組み」をまとめて、本章を終わりとします。
- 「即断即決」を仕組化
- 「思考を書き出す」という仕組化
- 「短時間で休憩する」という仕組化
次章ではいよいよ「ウィルパワーを増やす」方法にスポットを当てていきます!!
「ウィルパワー」を増やす
ここからは「ウィルパワー」を増やしたり、回復させる「習慣」を紹介していきます。
「運動」で鍛える
前章では「アクティブレスト」というリフレッシュ法を紹介しましたが、運動によって「ウィルパワーを回復する」効果が得られます。
ジョージア大学行われた運動と脳の研究によると、20分の軽い運動をした後の3~4時間は認知能力、集中力や考察力が高まることがわかっています。
『自分を操る 超集中力』-かんき出版-DaiGo
15分に1度「立ち上がる」だけでも血流が改善され、「集中力」や「判断力」が上昇するんですって!!驚きですね。
またウォーキングなどの有酸素運動は「ダイエット効果」だけでなく、集中力などの「脳の機能」を大幅に高めてくれます。
有酸素運動をすることで、記憶力、集中力、学習能力、実行機能、創造性、発想力など、ほとんどの脳機能がアップすることが、多くの研究で示されています。
『ブレインメンタル強化大全』-サンクチュアリ出版-樺沢紫苑
僕はウォーキング習慣によって「10キロ減」のダイエットに成功できましたが、緑の中を歩く「グリーンエクササイズ」は心身ともにリフレッシュできるので特にオススメです♪
「瞑想」で鍛える
ウィルパワーは「姿勢」や「呼吸」など、無意識の行動を「意識して正す」と、鍛えることができます。
無意識の行動に「はっ」と気づき、改めるという行動をくり返せばくり返すほどウィルパワーを鍛えることができるのです。
『自分を操る 超集中力』-かんき出版-DaiGo
これを「セルフモニタリング効果」と言い、その最たるものが「瞑想」になります。
「瞑想」のやり方は「姿勢」と「呼吸」を意識するだけなので、誰でもすぐに実践できます♪
背筋を伸ばし、椅子にバランスよく座る
目を閉じ、腹式呼吸でゆっくり呼吸する
最初は3分くらいから始め、雑念が入るたびに、呼吸にフォーカスを戻し、集中力を鍛えます。
僕は就寝前に、腹圧呼吸とも呼ばれる「IAP呼吸法」を組み合わせて「瞑想」を実践しています。疲労回復や腰痛予防にもなり、一石二鳥です♪
「睡眠」で回復させる
1日の中で、集中力が最も働く時間帯はズバリ「朝」です。睡眠により疲労が取れ、脳内の情報もキレイに整理されています。
人間の脳というのは、起きてから2、3時間は、脳が疲れておらず、さらに脳内が非常に整理された状態にあるため、脳のパフォーマンスが1日で最も高いのです。その時間帯は、「脳のゴールデンタイム」と呼ばれ、論理的な作業、文章執筆、語学の学習など、高い集中力を要する仕事に向いています。
『神・時間術』-大和書房-樺沢紫苑
高い集中力を発揮して、クリエイティブな仕事をするためにも、7時間以上の睡眠によって、ウィルパワーを充分に回復させる必要があります。
寝不足は「集中力」の最大の敵
また午前中に失ったウィルパワーは、15~20分のパワーナップ(仮眠)で劇的に回復します。
15~20分のパワーナップは、夜の3時間の睡眠に匹敵し、回復した集中力や注意力は150分持続します。
『自分を操る 超集中力』-かんき出版-DaiGo
世界的プログラマーの中島聡さんは「最強の昼寝は18分」と言っていますし、作家の千田琢哉さんは昼休みを使っての仮眠を勧めてくれています。
精神科医の樺沢紫苑先生は、目をつぶって「視覚情報を遮断するだけ」でも脳は休息モードに入ると、著書の『神・時間術』で教えてくれました!!
まとめ
いかがでしたでしょうか?
本書では他にも、脳科学や心理学をもとに、集中力に関するテクニックをたくさん教えてくれます。
- ジャムの実験による「決定疲れ」
- 「パーキンソンの法則」での時間浪費
- 「プライミング効果」による行動変化
- 「色彩心理学」による行動の誘導
- 「低GI食品」による集中力の持続化
- 「ウルトラディアンリズム」で時間術
- 「アイビー・リー・メソッド」の集中法
などなど、盛りだくさん!!
最後は再び「ひとこと要約」で締めくくります。
「集中力」を習慣化で節約し、
運動や瞑想で鍛える。
豊富な事例が盛り込まれており、まさに「集中力」の決定版とも言える内容でオススメの一冊です!!
「あなたの成長は加速する」
おしまい!!
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