甘いものの誘惑に弱かったり、先延ばし癖が治りません。誰か感情や欲望をコントロールする方法を教えて~!!
という「悩み」を解決するのに、ピッタリな一冊をご紹介します♪
本日は『スタンフォードの自分を変える教室』(ケリー・マクゴニガル)を取り上げます。
- 「意志力」や「自制心」を強化できる
- 「やる力」で先延ばし癖を減らせる
- 「やらない力」で誘惑に負けにくくなる
- 科学的手法で「失敗の原因」がわかる
- 前より「自分が好き」になる!!
本書はスタンフォード大学の人気講義を書籍化したもので、心理学・神経科学などをもとに、女性ならではの視点で、自己コントロールの方法などを学びます。
そして、誰もが悩む「意志力」に焦点を当て、あらゆる人生の問題を解決するのに役立てます。
本文は300ページ、全10章「10週間のトレーニング」で実践していきますが、ポイントを押さえ、簡潔にまとめました♪
まずはこの本の「ひとこと要約」。
自分とケンカせず、自制心と
「観察」で真のゴールへ。
それでは本編に行ってみよう!!
40代で約25キロのダイエットに成功!!
Amazonセラーを約10年間。
簿記2級+基本情報技術者。
読書を元に「脳の筋トレ」も奮闘中♪
「意志力」とは?
私はダイエットの目標を立てても、ついつい甘いものに手が伸びてしまいます。
僕はやるべきことはわかっているのに、なかなか取りかかれないのが悩みです。
でも大丈夫!!
本書では「意志力」の問題に悩むすべての人々のために、科学的な目で「自分を観察」することで、人生に変化を起こします。
意志力の3つのチカラ
意志力には次の「3つの力」があり、進化の過程で、脳のそれぞれの領域(前頭前皮質)が発達していきました。
面倒なことも先延ばしせず、着手する力
さまざまな欲求や誘惑に負けない力
目標によってモチベーションを高める力
太古のヒトにとって、食料に飛びついたり、肉食獣からの危険さえ察知できれば良かったのが、集団生活が始まり、他人と「上手に共存」する必要が生まれました。
そこで進化していった能力が、
意志力=自制心
(※自己をコントロールする能力)
になります。
2人の自己(天使と悪魔)
つまり、太古の「欲望(食料etc)に反応する自己」も、集団生活で発達した「自制心を働かせる自己」も、どちらもあなたです。(後述する「モラル・ライセンシング(善と悪)」も参照!!)
古い脳+新しい脳=人間らしさ
頭の中で「天使と悪魔」が葛藤するシーンがアニメなどで定番化してますが、まさにヒトの脳内を端的に表現していると思います。
意志力は「強化」できる!!
意志力(自制心)は朝が一番強く、使うたびに減少していきます。ただし筋肉と同じように、鍛えたり、回復させたりもできます♪
意志力は、使うと減るが、強化できる
意志力を強化する最も簡単な方法が「瞑想」で、自制心の向上だけでなく、他にもさまざまな恩恵が受けられるようです。
瞑想を行うようになると、脳が瞑想に慣れるだけでなく、注意力、集中力、ストレス管理、衝動の抑制、自己認識といった自己コントロールのさまざまなスキルが向上します。
『スタンフォードの自分を変える教室』-大和書房-ケリー・マクゴニガル
瞑想というと、スピリチュアルで、なにか敷居が高い印象を持ちますが、やり方はすごく単純!!
背筋を伸ばし、椅子にバランスよく座る
目を閉じ、腹式呼吸でゆっくり呼吸する
基本は「呼吸」を意識するだけなので超簡単!!
本書では5分からの瞑想を推奨していますが、習慣化することで自制心の強化だけでなく、禁煙や減量などにも効果が見られるようです。
意志力の「強化&回復」には「呼吸・運動・睡眠」が大切なんです♪
失敗の原因
前章で「意志力」の基本について学べたので、この章では誰もが陥る「失敗の原因」にスポットを当て、次の章ではその解決策を考えていきます。
ストレスと疲労
まず人はストレスを受けると、あっという間に意志力を弱らせます。自分のなまけ癖を責めたり、こどもや部下に強制させるのも逆効果です。
ストレスは「意志力」の敵
「やる力」も「やらない力」も一瞬で失い、ダイエット中の人が「やけ食い」に走るような「どうにでもなれ効果」で、失敗に失敗を重ねる悪循環を生み出しかねなくなります。
疲労や空腹でも意志力は低下していくよ。
モラル・ライセンシング(善と悪)
人は道徳的に正しいことをすると、自分の衝動を過信してしまい、悪いことをしてもかまわないという勘違いを起こしてしまいます。これを「モラル・ライセンシング」と言います。(「2人の自己(天使と悪魔)」も参照♪)
良いことをすると、悪いことがしたくなる
特に注意しておきたいのが「進歩」です。
自分の成長が実感できてポジティブな言葉ですが、それによって気が緩んでしまい、「少し進歩するとサボりがちになる」ということが心理学者の間では知られています。
「2人の自己(天使と悪魔)」でもわかりますが、人は常に相反する欲求を抱えているからです。
- 減量したいという長期の欲求
- スイーツに飛びつきたい目先の欲求
長期目標が「進歩」によって確認できると、スイッチが切り替わり、未達成の目標(目先の欲求)へとターゲットが変わります。
えっ、そんなカラクリがあったんだ!!だから上手くいかなかったんですね。
「善い」は「モラル・ライセンシング」、「悪い」は「ストレス」につながるので、目標に近づくには「なぜ」と理由に目を向けることを本書では勧めてくれています♪
意志力の問題は、善と悪の戦い
ドーパミンの嘘
美味しそうな食べ物を見たり、匂いを嗅いだり、CMで新商品を見つけたり、SNSで新情報を見つけると、脳内ではドーパミンという神経伝達物質が放出されます。
ここで注意が必要なのは、ドーパミンがもたらすのは「報酬の期待」だけであって、「実感は得られない」ということです。
ドーパミンでは「幸福感」は得られない
マーケティング担当者があらゆる戦略で「誘惑」へと誘導してきますが、一度冷静になって、誘惑に負けてしまったときの「前後の感覚」を観察することが大切です。
「報酬の期待」の割に「アレッ、こんなもんだったの?」と幻滅することが多く、自己コントロールに役立ちます。
甘い物やポテチとかも、冷静になれば、意外と少量で満足できたりするんですよね♪
次章では「観察」などのテクニックを使い、「失敗の原因」を回避するための、自己コントロールを磨いていきます!!
自己コントロールを磨こう!!
この章では、自己コントロールを磨くことで、意志力の「やる力」「やらない力」「望む力」を高めていきます。
観察する
自己コントロールを磨くには、まず「自己認識力」を高める必要があります。
本書では、さまざまな科学的知見を「10週間のトレーニング」で実践していきますが、本人のことは本人にしかわからないので、「観察する」ことによって自己認識力を高めます。
「選択した瞬間」をふり返る
誘惑に負ける直前の気分や、選択した後の「満足or不満足」を観察することで、いい加減な選択が減り、「やる力」も「やらない力」も磨かれていきます。
また意志力は朝が一番強く、使うたびに減少したり、リフレッシュもするので、観察することで「やる力」を「適切な時間帯」に割り振れます。
1日の「意志力の増減」を観察する
失敗を許す
少し失敗したくらいで、罪悪感を抱いたり、自己批判をする人がいますが、「ストレスは意志力の敵」であるため、逆効果です。
昔の僕がまさにそういう人間でした・・・トホホ
( T_T)\(^-^ )ヨシヨシ♪
自己批判しても意志力は強くならない
「やる力」も「望む力」も失うだけでなく、「どうにでもなれ効果」で失敗に失敗を重ねる悪循環に陥ってしまいます。
人間ならミスをするのが当たり前なので、自分の失敗を許し、友達に接するようになぐさめの言葉を掛けてあげます。
そうすれば、責任感が増し、事実をありのままに「観察しよう」という気も起きるので、逆に自己コントロールが増します。
失敗した自分を許そう!!
10分ルール
人が誘惑に苦しんだり、先延ばしをするのは、「将来の価値」を思い描けずにいるからです。
そこで「将来に対する自制心」を高める簡単なテクニックとして「10分ルール」というのがあります。
「10分ルール」で自制心を高める
たとえばチョコレートの誘惑に負けそうな時に、「10分待てば食べてもよい」と決めます。
10分待っても欲しければそのまま食べても良いし、「欲求の波」が収まれば食べなくても良いんです。
「欲求の波」を無理に抑えつけない
つまり、この10分は「やらない力」のトレーニングになります。また10分のあいだに未来の目標を思い描けば「望む力」のトレーニングにもなります。
逆に、先延ばしタスクを「10分経ったらやめてもよい」として始めれば、「やる力」のトレーニングにもなるんです!!
「作業興奮」で「集中力が高まる」ので、意外と続けたくなってしまうんですよね♪
この章を読むのは「禁止」です(笑)
1985年、ダニエル・ウェグナーの実験に参加した被験者は、ある指示を受けたばかりに「シロクマ」のことが頭から離れなくなりました。
「これから5分間、シロクマのことだけは絶対に考えないでください」
これは「皮肉なリバウンド効果」と呼ばれ、人は思考を抑圧したり、禁止したりすると、逆にそのことばかり考えてしまうという現象です。
たとえば「何時までに寝ないと」と思えば思うほど、逆に目が冴えてしまったり、白クマを「チョコレート」に変えた実験では、ダイエット中の人ほど、思考の抑圧に対するリバウンドが大きいとわかりました。
思考のコントロールをあきらめる
「皮肉なリバウンド効果」への対処法は、思考や感情を抑えつけるのではなく、素直に受け入れることです。ただし「行動」は自制します。
前章で紹介した「観察」などで自己認識力を高め、「10分ルール」で思考は抑えつけずに「欲求の波」が静まるのを期待しつつ、行動を自制します。
仮に誘惑に負けても「失敗を許し」、日々の「観察」によって再び自制心を高めていきます。
僕はバックランジと16時間断食で10キロの減量に成功できましたが、「カロリー計算不要」「何をどれだけ食べても良い」と食べ物に対する禁止事項がなく、「思考を抑圧」する必要がなかったのが大きかったと思います。
「16時間の断食中」でも、おかきとかチョコぐらいなら「食べても良いし、食べなくても良い」と「ゆるく実践」していたのは、本書を読むと効果的だということがわかりました♪
まとめ
いかがでしたでしょうか?
自己コントロールを「観察する」「失敗を許す」で磨き、「10分ルール」で欲求の波を乗り越え、「やる力」「やらない力」「望む力」を育んでいきましょう!!
最後は再び「ひとこと要約」で締めくくります。
自分とケンカせず、自制心と
「観察」で真のゴールへ。
本書は、全10章「10週間のトレーニング」で、豊富な事例(特にダイエット関連は多め)が盛り込まれているので、科学的な知見も、わかりやすく読みすすめられると思います♪
「あなたの成長は加速する」
おしまい!!
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