なんでも完璧にこなそうとして、逆に全てが中途半端な自分にウンザリ・・・だれか雑務に忙殺される毎日から抜け出す方法を教えてください!!
という悩みを解決するのに、ピッタリな一冊をご紹介します♪
本日は『エッセンシャル思考』(グレッグ・マキューン)を取り上げます。
- エッセンシャル思考の考え方がわかる
- 優先順位を変え、ストレスを減らせる
- 「トレードオフ」の重要性がわかる
- 「捨てる技術」が学べる
- 「時間とエネルギー」を効率化し、成果を最大にする
「エッセンシャル思考」とは何だか聞き慣れない言葉ですが、人生をより良くするために「今まで慣れ親しんだやり方」をガラッと変えていきます。
300ページ「全20章」からなる本書ですが、次の「3つのステップ」で順番にわかりやすく解説していきますね♪
まずはこの本の「ひとこと要約」。
選択に伴う「トレードオフ」で、
成果を最大にする。
それでは本編に行ってみよう!!
40代で約25キロのダイエットに成功!!
Amazonセラーを約10年間。
簿記2級+基本情報技術者。
読書を元に「脳の筋トレ」も奮闘中♪
エッセンシャル思考とは?
仕事を断るのが苦手で、損な役回りをすることが多く、最近何だか疲れてしまいました・・・
僕は色々と頑張っているものの、成果が上がらないのが悩みです・・・
でも大丈夫!!
「より少なく、しかしより良く」をモットーとした「エッセンシャル思考」を取り入れることで、自分の時間とエネルギーを効率的に配分し、パフォーマンスの最大化を目指します。
まずは「エッセンシャル思考」の基本となる「ものの見方」を学んでいきます。
「選択権」を再発見しよう!!
大人になると当たり前すぎて、いつしか忘れてしまいがちになりますが、人には「選択権(自分でものごとを選ぶ権利)」があります。
無自覚に、あるいは無気力に、この「選択権」を他人に委ねてしまっていることはないですか?
もちろん環境によって、選択肢の大小はあれど、エッセンシャル思考の人は、その価値を理解し、大切に行使します。
「選ぶ」ことを選ぶ
選択を他人に委ねて人生を後悔するか、選ぶことに「自覚的」になって人生を謳歌するか、を選ぶことが「エッセンシャル思考」の始まりです。
世の中は「ノイズ」だらけ!?
努力は大切ですが「努力の量」と「成果」がイコールにならないことを「エッセンシャル思考」の人は知っています。
「全部やらなくては」と全速力で走り続けているのなら、一度立ち止まって、考える時間を確保する必要があります。
大多数のものは無価値である
特に有能で真面目な人ほど、「頼れる人」として多様な仕事を振られ、頑張った末に疲弊し、すべてが中途半端になり得ます。
これを本書では「成功のパラドックス」と呼んでいます。
そうならないためにも、「より少なく、しかしより良く」をモットーに、エッセンシャル思考の「捨てる技術」で不要なものを切り捨てると、自分の「優先事項」がハッキリと見えてきます。
「トレードオフ」という原則
人の「時間とエネルギー」は限られているため、ノイズを認識して、選択権を発動するためには「トレードオフ」という概念が必要不可欠になります。
つまり「選択とは、何かを捨てること」を意味します。
選択には「トレードオフ」が大原則
裏を返すと「正しく捨てる技術」を磨くことで、「選ぶ技術」も同時に磨かれていきます。
- 「選ぶ」ことを選ぶ(選択権)
- 大多数のものは無価値である(ノイズ)
- 選択には「トレードオフ」が大原則
次章では実践編として、選択に伴うトレードオフを実現させるための、「捨てる技術」を身につけていきます。
捨てる技術
他人に人生を決められないように、「選択権」を意識することって大切なんですね♪
選択するには「トレードオフ」が必須なので、この章ではそのための「捨てる技術」を見ていきましょう!!
「目標」を定める
まずは「正しく捨てる」ための前段階として目標を定め、「時間とエネルギー」を効率的に使えるようにします。
目標がないと、努力の方向性がバラバラになり、「時間とエネルギー」を浪費し、成果が足し算されなくなります。
向上心のある有能な人ほど、「ノイズ」で説明した「成功のパラドックス」に陥る危険性があるので特に注意です!!
規律なき拡大は失敗への道
人生を決めるような「本質目標」さえ定まれば、その後の無数の決断を減らすことができます。
「他人」から上手に断る
自分の「時間とエネルギー」を効率的に使うには、他人からの干渉を少なくする必要があります。そのために「エッセンシャル思考」の人は次の2つを大切にします。
「線引き」と「上手な拒否」
特に現代は仕事とプライベートの線引きが曖昧だし、無自覚にあなたの時間を奪っていく人もいるので、「自覚的」に「境界線」を引く必要があります。
エッセンシャル思考の人は、相手を喜ばせる一瞬の満足のあとの「深い後悔」を知っているからこそ、安請け合いはしません。
本質的でない依頼は断る
トレードオフの原則を知るからこそ、「境界線」をはっきりさせ、「断るという選択肢」に目を向けることも大事になってきます。
断るのが大事なのはわかるんだけど、関係性とかも考えると、それが最も難しいんですよね。
本書では「上手に断る6つのコツ」と「断り方の8つのレパートリー」も紹介されているので、関係性を壊さない断り方の参考になると思います!!
「行動」を切り捨てる
他人の依頼を上手に断れたとしても、自分の行動を省みないことには効果は半減するので、エッセンシャル思考の人は次の2つも大事にします。
「キャンセル」と「編集」
ここでは主に「キャンセル」にスポットを当て、まずは「失敗を認める」ための、3つの「心理的バイアス」を紹介します。
- #1:サンクコスト(埋没費用)バイアス
-
すでにお金や時間を投資したという理由だけで、損な取引に出資しつづける心理的傾向。
- #2:授かり効果
-
すでに所有しているものを、市場価値に関わらず、高く評価してしまう心理的傾向。
- #3:現状維持バイアス
-
いつもやっているという理由だけで、同じ行動を取り続ける心理的傾向。
心理的傾向を把握して、失敗や損失にあたる行動を特定し、次のような方法でキャンセルします。
まっさらな状態で、時間やお金やエネルギーの使い方を考え直す。惰性で続けている行動はここで切り捨てる。
プロトタイプとは「試作品」のことで、転じて「逆プロトタイプ」とは行動を完全廃止する前に「試しに止めてみる」ことを指します。
試験的に止めてみて、何の不都合もなければそのまま止めれば良いし、簡素化しても良い。
さらに本書では「編集」のテクニックとして、「削除・凝縮・修正」を紹介してくれています。
この章で学んだ「捨てる技術」を習得することにより、選択に伴う「トレードオフ」が容易に実現できるようになります。
次の章では「時間とエネルギー」を効率的に配分するための「しくみ化」で、成果の最大化を目指し、「エッセンシャル思考」をさらに洗練させていきます。
しくみ化
わたしは「努力や根性」によって、ものごとを進めてしまう性格なんですが、それって「非エッセンシャル思考」の考え方みたいなんです・・・
「エッセンシャル思考」では無意識の力が働くように「しくみ化」によって正しい行動へと導きます。気を落とさずに、一緒に学んでいきましょう!!
「早く小さく」始める(前進を習慣化)
非エッセンシャル思考の人は「派手な目標」を掲げるあまり、「遅く大きく」動いて、締切間際の徹夜や根性で終わらせようとしますが、エッセンシャル思考の人は「早く小さく」を心掛けます。
最小限の進歩を積み重ねる
世の中のタスクは着手してみて初めて「難易度」がわかるので、「早く始める」と情報が集まり、「小さく始める」から軌道修正もしやすくなります。
早く小さくを習慣化
「習慣化」と聞くと、何か古びた退屈なイメージを持つ人もいるかもしれませんが、実はもの凄いパワーを秘めています。
集中力を発揮するとき、人は脳の前頭葉を使いますが、習慣化すると同じ作業を小脳が代わりに担ってくれるのです。
『自分を操る 超集中力』-かんき出版-DaiGo
すると、何が起きるのか。
前頭葉の疲れる度合いが劇的に減り、集中力を発揮できる時間が延びていきます。
たとえば車の運転でも、初心者のころは乗るたびに疲弊していた人も、慣れてくると大きな注意を払わなくてもラクに目的地に着いてることってありますよね。これが小脳による「習慣化」のチカラです。
習慣化には「トリガー」「行動」「報酬」と3つの要素があり、なかでも行動のきっかけとなる「トリガー」が習慣化へのカギになります。そのことも『エッセンシャル思考』を読むと深堀りできますよ♪
「準備と計画」で備える(バッファとボトルネック)
エッセンシャル思考の人は、不測の事態に備えて「準備と計画」を重視し、「バッファ」(緩衝=運転における車間距離)を確保します。
準備と計画で、不測の事態に備える
たとえば、Windows95の基本設計を担当した「中島聡」氏は間違いなくエッセンシャル思考の人ですが、著書の中で「締め切りの前に締め切りがある」と言っており、
全ての仕事は、必ずやり直しになる
という仕事観で、タスクに取り組みます。
10日でやるべきタスクだったら、その2割の2日間で8割終わらせるつもりで、プロジェクトの当初からロケットスタートをかけなければなりません。初期段階のミスならば簡単に取り戻せますし、リカバリーの期間を十分に持つことができます。
『なぜ、あなたの仕事は終わらないのか』-文響社-中島聡
さきほどの「早く始める」にも通じるロケットスタートでの「準備と計画」は、作業を停滞させる障害(=ボトルネック)の早期発見に寄与し、他の全てがスムーズに進み始めるのに役立つため、生産性が高まります。
「今ここ」に生きる(集中力)
人は誰しも「過去の失敗」や「未来の不安」にさいなまれますが、エッセンシャル思考の人は「今ここに集中」します。
「今ここに集中」するために、すぐに実践できる方法として「思考を書き出す」というテクニックがあります。
思考を書き出して、今ここに集中
えっ!!そんな単純なことで集中できるんですね。
試験前に「不安を書き出す」と、テストの正答率が向上するという実験結果もあるんです!!
また、実践している人も多いと思いますが「ToDo(やること)リスト」をメモとして頭の外に書き出すのも「目の前のタスク」に集中するには効果的です。
リストに優先順位で番号を振り、終わるたびに消していけば、簡易版の「アイビー・リー・メソッド」(=ToDoリストの一種)の完成です。
また失敗や日々のモヤモヤなども「日記」として頭の外に吐き出すことで不安を軽減できるし、優れたアイデアなども書き込めば、日記自体が「脳のバックアップ装置」の役割を果たします。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
トレードオフを原則とした「自覚的」な選択によって、時間とエネルギーを効率的に配分し、成果の最大化を目指しましょう!!
300ページを超え、「全20章+1章」からなる本書は、他にも紹介しきれないほど豊富なエピソードが敷き詰められていています♪
- 考えるための余裕(時間)の重要性
- ノーラ・エフロンの要約エピソード
- 遊びによる脳の活性化
- 一流バイオリニストによる睡眠の効能
- 90点ルールによる選抜
などなど、「エッセンシャル思考」を身につけるための金言が盛りだくさん!!
最後は再び「ひとこと要約」で締めくくります。
選択に伴う「トレードオフ」で、
成果を最大にする。
今回の要約では『見極める技術』と題した「第5~9章」はまるまるカットしているので、本書を読むと、さらにエッセンシャル思考を極められますよ♪
「あなたの成長は加速する」
おしまい!!
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